永井荷風

1879 - 1959

永井荷風について

 永井荷風は、一八七九年(明治十二年)、官僚の長男として東京に生まれました。
 十五歳のとき病気なり休学しますが、その療養中に「水滸伝」や「八犬伝」「東海道中膝栗毛」を耽読し、文学に目覚めました。
 その後、アメリカ、フランスに外遊し、帰国後「あめりか物語」を発表しました。
 一九一〇年、慶応大学の教授となり「三田文学」を創刊します。一九三七年の「濹東綺譚」など多くの傑作を残しました。
 市井に隠遁して、反時代的姿勢を貫きましたが、これは中学のとき寺内寿一(後の元帥)に鉄拳制裁を受けた事なども反映していると思われます。一九五九年に七十九歳で死去しました。

永井荷風の作品