八木重吉

1898 - 1927

八木重吉について

 八木重吉は、1898(明治31)2月9日、東京府南多摩郡堺村(現在の町田市)に生まれました。東京高等師範学校に進み、在学中にキリスト教の洗礼を受けます。兵庫県の御影師範の英語教師となります。24歳のとき、17歳の島田とみと結婚し、詩作に集中しました。1925年には、第一詩集「秋の瞳」を刊行しますが、翌年、結核で病臥し、第二詩集「貧しき信徒」を編みましたが、刊行を見る前に死去しました。
 キリスト教的静謐に満ちた優しく暖かみのある短い詩は、読む人の心をうってやみません。

 詩中に登場する桃子は1937年に、また長男の陽二は1940年にそれぞれ亡くなりました。
 とみ夫人は、その後詩人の吉野秀雄と再婚し、1999年に亡くなりました。




ほんとによく晴れた朝だ
桃子は窓をあけて首をだし
桃ちゃん いい子 いい子うよ
桃ちゃん いい子 いい子うよって歌っている

八木重吉の作品