バルザック

1799 - 1850

バルザックについて

バルザックは、十九世紀のフランスを代表する小説家です。
イギリスの作家サマセット・モームは、『世界の十大小説』のなかで、バルザックを「確実に天才とよぶにふさわしい人物」と述べています。
バルザックは九十篇の長編・短編からなる小説群『人間喜劇』を執筆しましたが、これは、ドストエフスキー、トルストイを始めとする十九世紀ロシア文学のさきがけとなった写実的小説群とされています。
代表作には、この「ゴリオ爺さん」の他、「従兄ポンス」「従妹ベット」「谷間の百合」「ウージェニー・グランデ」などがあります。
若き日のドストエフスキー以下のように兄に書き送っています。
「バルザックは偉大です! 彼の描いた諸性格は、宇宙的叡智の所産です! 単なる時代精神ではなく、数世紀の歳月がその発酵によって、一人の人間の魂のなかでこのような解決を準備したのです。」

バルザックの作品