スタンダール

1783 - 1842

スタンダールについて

 スタンダールは、フランスグルノーブル出身の小説家です。本名はマリ=アンリ・ベールと言います。
 スタンダールは、グルノーブル高等法院の弁護士の子として生まれ、幼少期を地方の名士の子として何不自由なく暮らしました。成人して軍人となり、その後官僚として成功しますが、ナポレオンの没落によって、彼もまた没落の憂き目をみます。その後はフリーのジャーナリストとして活躍し、イタリアに渡ります。しかし、スパイを疑われ失意の内に帰国します。
 1822年、39歳の時に「恋愛論」を、1830年に「赤と黒」を発表しています。その後イタリアのローマ教皇領チヴィタヴェッキア駐在フランス領事に任命されますが、1836年から39年に休暇をとって帰国し、「パルムの僧院」を書きました。
 1842年、パリの街頭で脳出血で倒れ、死去します。墓所はパリのモンマルトル墓地で、墓碑銘は「ミラノ人アッリゴ・ベイレ 書いた 愛した 生きた」となっています。
 生前はそれほど注目を浴びた作家ではありませんが、現在ではスタンダリアンと呼ばれる熱狂的なファンもいるほど重要な存在となっています。簡潔な文章による的確な心理描写によって、なによりも人間の魂の真の姿を描いたと言えるでしょう。

スタンダールの作品