随筆の傑作、鴨長明の方丈記を平易な現代語訳で。
方丈記現代語訳付について
「方丈記」は、鴨長明による鎌倉時代の随筆です。長明は晩年、京の郊外の日野山に一丈四方(方丈)の狭い庵を結び隠棲しました。そこから当時の世間を観察して書き記したのでこの名があります。兼好法師の「徒然草」、清少納言の「枕草子」とあわせて日本の三大随筆と呼ばれています。
特に書き出しの
「行く川のながれは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。」
はよく知られています。
漢字と仮名の混ざった和漢混淆文で書かれたものとしては、最初の優れた文芸作品であり、詠嘆表現や対句表現を多用し、漢文の語法、歌語、仏教用語を織り交ぜて書かれています。
また、自らが経験した天変地異に関する記述を書き連ね、歴史史料としても価値が高いと言われています。以下の災害について詳しい記述がなされています。
一、安元三年(一一七七年)の京の火災
二、治承四年(一一八〇年)に同じく京で発生した竜巻およびその直後の福原遷都
三、養和年間(一一八一年~一一八二年)の飢饉
四、元暦二年(一一八五年)に京を襲った大地震
特に書き出しの
「行く川のながれは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。」
はよく知られています。
漢字と仮名の混ざった和漢混淆文で書かれたものとしては、最初の優れた文芸作品であり、詠嘆表現や対句表現を多用し、漢文の語法、歌語、仏教用語を織り交ぜて書かれています。
また、自らが経験した天変地異に関する記述を書き連ね、歴史史料としても価値が高いと言われています。以下の災害について詳しい記述がなされています。
一、安元三年(一一七七年)の京の火災
二、治承四年(一一八〇年)に同じく京で発生した竜巻およびその直後の福原遷都
三、養和年間(一一八一年~一一八二年)の飢饉
四、元暦二年(一一八五年)に京を襲った大地震