羽鳥千尋

若くしてなくなった医学生の手紙

この本について

ある日、鴎外に届いた一青年の手紙。

 「私は一介の書生である。失礼ではなかろうか、あつかましい事ではあるまいかと、幾度か躊躇しても思い切られないので、とうとうこの手紙を書く。手紙はどれだけ長くなるか知らぬが、その中に一言も偽りがないということだけは誓って置く。どうぞ先生の見卸しておいでになる遠い麓の群集の中で、小さい声のするのに、しばらくの間耳を借して下さい。そして「お前は誰だ」と問うて下さい。」


 大きな才能に恵まれながらも、病のため志半ばで斃れた青年の手紙。

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