与謝野晶子大全

近代文学の輝く明星与謝野晶子の膨大な業績をこの一冊に集成

この本について

この作品集は、以下の四つの部分からなっています。
 
第一部 源氏物語現代語訳
 源氏物語全五十四帖の現代語訳
  
 古典中の古典源氏物語全五十六帖の与謝野晶子による現代語訳です。収録された巻名は以下の通りです。それぞれの巻の最初に、晶子の歌が一首載せられています。

源氏物語 第一帖 桐壺      
源氏物語 第二帖 帚木       
源氏物語 第三帖 空蝉       
源氏物語 第四帖 夕顔       
源氏物語 第五帖 若紫       
源氏物語 第六帖 末摘花      
源氏物語 第七帖 紅葉賀       
源氏物語 第八帖 花宴      
源氏物語 第九帖 葵       
源氏物語 第十帖 榊       
源氏物語 第十一帖 花散里      
源氏物語 第十二帖 須磨    
源氏物語 第十三帖 明石       
源氏物語 第十四帖 澪標       
源氏物語 第十五帖 蓬生       
源氏物語 第十六帖 関屋       
源氏物語 第十七帖 絵合       
源氏物語 第十八帖 松風       
源氏物語 第十九帖 薄雲       
源氏物語 第二十帖 朝顔       
源氏物語 第二十一帖 乙女      
源氏物語 第二十二帖 玉鬘      
源氏物語 第二十三帖 初音      
源氏物語 第二十四帖 胡蝶     
源氏物語 第二十五帖 蛍      
源氏物語 第二十六帖 常夏      
源氏物語 第二十七帖 篝火     
源氏物語 第二十八帖 野分     
源氏物語 第二十九帖 行幸     
源氏物語 第三十帖 藤袴   
源氏物語 第三十一帖 真木柱     
源氏物語 第三十二帖 梅が枝    
源氏物語 第三十三帖 藤のうら葉       
源氏物語 第三十四帖上 若菜(上)      
源氏物語 第三十四帖下 若菜(下)      
源氏物語 第三十五帖 柏木       
源氏物語 第三十六帖 横笛      
源氏物語 第三十七帖 鈴虫       
源氏物語 第三十八帖の一 夕霧一       
源氏物語 第三十八帖の二 夕霧二      
源氏物語 第三十九帖 御法      
源氏物語 第四十帖 まぼろし      
源氏物語 第四十一帖 雲隠れ      
源氏物語 第四十二帖 匂宮      
源氏物語 第四十三帖 紅梅       
源氏物語 第四十四帖 竹河      
源氏物語 第四十五帖 橋姫      
源氏物語 第四十六帖 椎が本      
源氏物語 第四十七帖 総角      
源氏物語 第四十八帖 早蕨     
源氏物語 第四十九帖 宿り木      
源氏物語 第五十帖  東屋      
源氏物語 第五十一帖 浮舟      
源氏物語 第五十二帖 蜻蛉      
源氏物語 第五十三帖 手習      
源氏物語 第五十四帖 夢の浮橋 
      
第二部 歌業
 「みだれ髪」など二十六の歌集を収録
   
 第二部歌業には、与謝野晶子の二十六の歌集を収録しました。収録した歌集は以下の通りです。収められた短歌は一万一千首以上にのぼります。
 
『みだれ髪』 (第一歌集)
『小扇』   (第二歌集)
『毒草』   (晶子短歌のみ抄出。第三歌集)
『恋衣』   (第四歌集)
『舞姫』   (第五歌集)
『夢之華』  (第六歌集)
『常夏』   (第七歌集)
『佐保姫』  (第八歌集)
『春泥集』  (第九歌集)
『青海波』  (第十歌集)
『夏より秋へ』(第十一歌集)
『さくら草』 (第十二歌集)
『朱葉集』  (第十三歌集)
『舞ごろも』 (第十四歌集)
『晶子新集』 (第十五歌集)
『火の鳥』  (第十六歌集)
『太陽と薔薇』(第十七歌集)
『草の夢』  (第十八歌集)
『流星の道』 (第十九歌集)
『瑠璃光』  (第二十歌集)
『心の遠景』 (第二十一歌集)
『霧嶋の歌』 (第二十二歌集)
『満蒙遊記』 (第二十三歌集)
『牡丹集』  (第二十四歌集)
『采菊別集』 (第二十五歌集)
『梅花集』  (第二十六歌集)

 晩年には以下のように書いて、自分の歌集で「みだれ髪」だけがいつも大きく取り上げられ、後年の作品が軽視されることに不満を漏らしています。
 
 「私は詩が解るようになって居ながら、また相当に日本語を多く知りながら表現するところは泣菫氏の言葉使いであり、藤村氏の模倣にすぎなかった。後年の私を「嘘から出た真実」であると思って居るのであるから、この嘘の時代の作を今日も人からとやかくといわれがちなのは迷惑至極である。教科書などに、後年の作の三十分の一もなく、また質の甚だしく粗悪でしかない初期のものの中から採られた歌の多いことで私は常に悲しんで居る。」
      (昭和十三年)

第三部 詩業
 「君死にたまふことなかれ」など六百六十編の詩を収録
 
「晶子詩篇全集」  文語・口語詩421篇
「晶子詩篇全集拾遺」文語・口語詩239篇
   
   
第四部 評論随筆集
 「巴里より」などの紀行文を含む四十九編を収録

 一九〇四(明治三十七)年
   ひらきぶみ 
 一九〇九(明治四十二)年
   産屋物語
   離婚について  
 一九一一(明治四十四)年
   婦人と思想 
   女子の独立自営 
   住吉祭
   私の貞操観
 一九一二(明治4四十五)年
   御門主 
   日記のうち
   六日間 (日記)
 一九一三(大正二)年
   帰つてから
   午後
 一九一四(大正三)年
   戸の外まで  
   巴里より 
   女が来て  
   遺書   
 一九一五(大正四)年
   私の生ひ立ち
   姑と嫁について
   姑と嫁に就て(再び) 
   鏡心灯語 抄 
   貞操は道徳以上に尊貴である
 一九一六(大正五)年
   婦人改造と高等教育
   母性偏重を排す 
   私娼の撲滅について
   平塚さんと私の論争
 一九一七(大正六)年
   選挙に対する婦人の希望 
 一九一八(大正七)年
   三面一体の生活へ 
   何故の出兵か 
   食糧騒動について
   月夜    
   平塚・山川・山田三女史に答う 
 一九一九(大正八)年
   婦人も参政権を要求す 
   婦人改造の基礎的考察 
   教育の民主主義化を要求す  
   非人道的な講和条件 
   激動の中を行く 
   階級闘争の彼方へ 
一九二〇(大正九)年
   婦人指導者への抗議  
   新婦人協会の請願運動 
一九二一(大正十)年
   文化学院の設立について 
   「女らしさ」とは何か 
一九二九(昭和四)年
   紅梅 
一九三五(昭和十)年
   註釈与謝野寛全集 
 
 
 与謝野晶子と言う巨大な存在は、まだ十分その真価が認められているとは言いがたいと思います。この電子版「与謝野晶子大全」が、その真価の再発見に少しでも寄与できれば、これにまさる喜びはありません。

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