巴里の憂鬱

ボードレールの散文詩集の傑作を詩人三好達治の彫琢を極めた名訳で

この古典教養文庫版の「巴里の憂鬱」には、次のような特長があります。

  1. 現在ひらがな表記されるのが一般的である漢字は、副詞などを中心にひらがなに置き換えました。

    (例)屡々 → しばしば

  2. わかりにくい言葉や、登場人物、でき事、作品などについての適切な注を、編集者が割り注の形で入れましたので、本文の理解が深まります。

  3. 人名・地名は、現在通常に使われている表記に変更しました。

巴里の憂鬱について

一八五七年、三十六歳の時、ボードレールは生前唯一の詩集となる『悪の華』を出版しますが、そのうちの六編が公序良俗に反するとして罰金刑を受けました。しかし、後に第二版を増補版として出版し、詩人としての地位を確立します。その耽美的で背教的な内容は、後の世代に絶大な影響を与えました。
この韻文詩集発表後、彼は散文詩と呼ばれるジャンルに新たな詩的可能性を目指し、執筆を続けます。
『巴里の憂鬱』(『小散文詩』)は、生前には出版されませんでしたが、死後の一八六七年に出版され、ランボーやヴェルレーヌを始めとする多くの詩人に大きな、そして決定的な影響を与えました。
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