カラマーゾフの兄弟 第三巻

世界文学の最高峰であるドストエフスキーの傑作

この本について

 この本は、ドストエフスキー作、米川正夫翻訳による「カラマーゾフの兄弟」です。以下のように四巻に分かれています。

第一巻 第一篇 ある一家族の歴史
    第二編 無作法な会合
    第三篇 好色な人々
    第四篇 病的な興奮
第二巻 第五篇 Pro et Contra
    第六篇 ロシアの僧侶
    第七篇 アリョーシャ
    第八篇 ミーチャ
第三巻 第八篇(承前) ミーチャ
    第九篇 予審
    第十篇 少年の群
第四巻 第十一篇 兄イワン
    第十二篇 誤れる裁判
    第十三篇 エピローグ

  この本は、そのうちの第三巻に当たります。

 なお、第一巻に収録されている米川正夫による解説は、この物語のあらすじをたどっているため、第四巻の巻末に掲載します。

 この古典教養文庫版の「カラマーゾフの兄弟 第三巻」には、次のような特長があります。

  1. 現在では使われない言い回しや言葉は、現在普通に使われる言葉に置き換えました。現代人には意味の取りにくい文は、平易な文に書きなおしました。

  2. わかりにくい言葉や、登場人物、でき事、作品などについての適切な注を、割り注の形で入れてありますので、本文の理解が深まります。これは原訳書にあったものに、編集者が適宜加えたものです。

  3. 原訳書に挿入されたフランス語などの外国語表記はそのまま掲載し、日本語訳を割り注の形で入れました。

  4. 人名・地名は、現在通常に使われている表記に変更しました。

  5. 特に人名については、ロシア固有の文化を尊重する観点から、できるだけ原文通りの名前・父称としました。

カラマーゾフの兄弟 第三巻について

 フョードル・ドストエフスキーの最後の長編小説です。一八七九年に文芸雑誌『ロシア報知』に連載が開始され、翌年に単行本として出版されました。『罪と罰』と並ぶドストエフスキーの最高傑作とされ、『白痴』、『悪霊』、『未成年』とあわせ後期五大作品と呼ばれています。
 また、トルストイの「戦争と平和」と並んで、ロシア文学の二大高峰と目されています。
 サマセット・モームは『世界の十大小説』の一つに挙げています。


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底本

カラマーゾフの兄弟(三)
   ドストエーフスキイ作
  岩波文庫 一九二八年六月二十日 第一刷発行
       一九五七年三月五日  第十六刷改版発行
       一九九四年七月二十五日 第五十四刷発行

改版履歴

2018-07-19

第2版読者の方のご指摘により、いくつかの誤植を訂正しました。この場を借りてお礼申し上げます。

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