親和力 第一部

ゲーテ円熟期の傑作長編

この本について

 この本は、實吉捷郎さんの訳した本を底本としていますが、特にひらがな表現を大幅に漢字に改めてあります。例えば
 
 かれ → 彼
 かの女 → 彼女
 
などが、代表的な例です。また、読点を大幅に削り、リズムよく読めるように工夫しました。しかし、原訳の格調高いトーンを崩さないように最大限注意を払いました。

*第二部も絶賛発売中です。合わせてご購入下さい。
*上下巻とも、章ごとのまとめをその章の始めに掲載して、スムーズに内容を把握できるように工夫してありますので、やや読みにくいと言われるこのゲーテの名作が、非常に読みやすくなっています。

親和力 第一部について

 「親和力」は、もともとは『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』を構成する挿話の一つとして構想されました。一八〇八年の六月初めから七月末にかけて療養地カールスバートで第一稿が書き上げられ、しばらく原稿を寝かせた後、一八〇九年四月に再び着手され、イェーナで四ヶ月で完成させられました。表題「親和力」は化合物間での反応のしやすさを表す化学用語で、作品中で「大尉」とエドアルトの会話において言及されています。作品執筆の動機には、一八〇七年頃の、イェーナの書店の養女であった当時十八歳の少女ヴィルヘルミーネ(ミンナ)・ヘルツリープに対するゲーテの密かな愛があったと言われています。
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