ゴーゴリ傑作集

文豪ドストエフスキーの五大長編を完全収録した初めての全集

ゴーゴリ傑作集について

「我々は皆ゴーゴリの『外套』から生まれ出たのだ」(ドストエフスキー)

(「外套」のあらすじ)
 ペテルブルクに住む主人公アカーキイ・アカーキエウィッチ(父の名をつけられ、父称と名が同じ)は下級役人であった。仕事ぶりは真面目で、およそ小説の題材となりえるとは程遠い生活を送っていた。彼は修繕に修繕を重ね、同僚からは半纏と揶揄されるほど使い古された外套が、ついに修繕が不可能なことを知らされた。そこでアカーキイは外套を新調することにした。新調するには80ルーブリかかるが、それは大変な出費だった。預金や予想外の収入などにより、80ルーブリになんとか当てがつき、外套の代金が溜まった。新品の外套が手に入り、アカーキイは幸せな気持ちだった。およそ楽しみといったものはなく、仕事を機械的にこなすだけの日々だけだった彼にとって、それは画期的な大事件だった。それは同僚にも同じことで、新調した外套を着ていった日は、その話で役所中で持ちきりとなり、彼の外套のために祝杯をあげる騒ぎとなった。
ところがその帰り道で、大切な外套を追剥に奪われる。アカーキイは外套を取り戻そうと、警察署長や有力者に尽力してもらえるように頼む。どちらにも相手にしてもらえず、おまけに叱責されてしまう。これらのことが重なり、彼は熱に倒れて、外套のためにそのまま死んでしまう。
 話はここで終わらなかった。アカーキイが亡くなった直後から、妙な噂が街に流れ始めた……

 ゴーゴリの作品がドストエフスキーをはじめその後のロシア文学に与えた影響はきわめて大きい。ゴーゴリは長らくロシア・リアリズム文学の祖とされたが、その作品の幻想性、細部の誇張、グロテスクの手法などが20世紀文学に与えた影響も重視されている。ドミトリー・メレジコフスキー、エヴゲーニイ・ザミャーチン、ミハイル・ブルガーコフ、アンドレイ・シニャフスキー(アブラム・テルツ)などはその伝統を強く意識していた。1920年代に、ホフマンの作品の登場人物の名を借りてつくられた文学サークル『セラピオン兄弟』は有名である。
 また、日本文学にも強い影響を与えた。芥川龍之介の作品『芋粥』は導入部分が、ゴーゴリの『外套』に酷似している。ほかに、宇野浩二の饒舌体、後藤明生の『笑い地獄』『挟み撃ち』など、ゴーゴリの小説作法に学んだ作品が数多く存在する。
(以上、Wikipediaからの抜粋)
¥100 (2025/06/10 05:10時点 | Amazon調べ)
gogol-masterpieces

コメントする