アベ・プレヴォーの不朽の恋愛小説
この本について
この古典教養文庫版の「マノン・レスコー」には、次のような特長があります。
- 現在では使われない言い回しや言葉は、現在普通に使われる言葉に置き換えました。現代人には意味の取りにくい文は、平易な文に書きなおしました。
- 原文で触れられた場所、人物、絵画などを中心に、関連する画像を、著作権フリーのものにかぎって、いくつか挿入しましたので、より興味深く読み進めることができます。
- わかりにくい言葉や、登場人物、でき事、作品などについての適切な注を、割り注の形で入れてありますので、本文の理解が深まります。これは原訳書にあったものに、編集者が適宜加えたものです。
- 人名・地名は、現在通常に使われている表記に変更しました。
マノン・レスコーについて
この本は、アベ・プレヴォー作、久米正雄訳による「マノン・レスコー」です。
正式な題名は、『騎士デ・グリューとマノン・レスコーの物語』(Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut)です。
七巻からなる自伝的小説集『ある貴族の回想と冒険』(Mémoires et Aventures d'un homme de qualité qui s'est retiré du monde)の第七巻に当たります。一七三一年に刊行されました。
作者アベ・プレヴォーについて、ジャン=ジャック・ルソーはその著『告白録』の中で次のように述べています。
「……しかし、この悲しみの日が来るまでに、彼の選り抜きの友人たちと、どのくらい楽しい日を私はその家で送っただろう! その友人の筆頭に、プレヴォー師を挙げたい。ごく柔和で素朴なこの人の感情は、彼の不朽の作品に生気を与えている。彼の諸作に漂う陰鬱な色彩は、その人の気質や社交の上に、全く現れていなかった。……」
正式な題名は、『騎士デ・グリューとマノン・レスコーの物語』(Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut)です。
七巻からなる自伝的小説集『ある貴族の回想と冒険』(Mémoires et Aventures d'un homme de qualité qui s'est retiré du monde)の第七巻に当たります。一七三一年に刊行されました。
作者アベ・プレヴォーについて、ジャン=ジャック・ルソーはその著『告白録』の中で次のように述べています。
「……しかし、この悲しみの日が来るまでに、彼の選り抜きの友人たちと、どのくらい楽しい日を私はその家で送っただろう! その友人の筆頭に、プレヴォー師を挙げたい。ごく柔和で素朴なこの人の感情は、彼の不朽の作品に生気を与えている。彼の諸作に漂う陰鬱な色彩は、その人の気質や社交の上に、全く現れていなかった。……」