ドストエフスキーの五大長編の第二作
この古典教養文庫版の「白痴 完全版」には、次のような特長があります。
- 現代では使われない古い言い回しや表現はすべて現代人が読みやすいように変えてあります。
- 現代人には意味の取りにくい文や明らかに誤訳と思われる文は、忠実な英訳や他の日本語訳を参考にして平易な文に書きなおしました。しかし、その場合でも原文の高い格調はなるべく崩さないように気をつけました。
- 原文で触れられた場所、人物、絵画などを中心に、関連する画像を多数挿入しましたので、より興味深く読み進めることができます。
- わかりにくい言葉や、登場人物、出来事、作品などについての適切な注を、割り注の形で入れてありますので、本文の理解が深まります。
白痴 完全版について
「白痴」はフョードル・ドストエフスキーの長編小説です。
「罪と罰」に続く長編で、他の「悪霊」、「未成年」、「カラマーゾフの兄弟」と共に後期五大長編作品と言われています。中でも最も叙情的な作品として知られています。
「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」を書いた同時期のもう一人の文豪レフ・トルストイは本作について、「これはダイヤモンドだ。その値打ちを知っているものにとっては何千というダイヤモンドに匹敵する」と評したといわれています。
ドストエフスキーは、白痴であるムイシュキン公爵を、「無条件に美しい人間」を描こうとしたとその手紙の中で述べています。
「罪と罰」に続く長編で、他の「悪霊」、「未成年」、「カラマーゾフの兄弟」と共に後期五大長編作品と言われています。中でも最も叙情的な作品として知られています。
「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」を書いた同時期のもう一人の文豪レフ・トルストイは本作について、「これはダイヤモンドだ。その値打ちを知っているものにとっては何千というダイヤモンドに匹敵する」と評したといわれています。
ドストエフスキーは、白痴であるムイシュキン公爵を、「無条件に美しい人間」を描こうとしたとその手紙の中で述べています。
底本
この古典教養文庫版の「白痴」は、以下の中山省三郎訳「白痴」を元にして作成しました。角川文庫、角川書店1969(昭和44)年5月30日発行
この本は、以下の様に作者、翻訳者ともに死後五〇年以上を経過し、パブリックドメインとなっています。
著者 フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(一八二一年― 一八八一年)
原訳者 中山 省三郎(一九〇四年― 一九四七年)
改版履歴
2019-01-16
第2版 | 米川正夫による解説を追加しました。 |