罪と罰 完全版

未だに世界中を震撼し続けるドストエフスキーの傑作

この古典教養文庫版の「罪と罰 完全版」には、次のような特長があります。

  1. 現在では使われない言い回しや言葉は、現在普通に使われる言葉に置き換えました。現代人には意味の取りにくい文は、平易な文に書きなおしました。しかし、その場合でも原訳の高い格調はできるだけ損なわないように最大限の配慮をしました。

  2. 原文で触れられた場所、人物、絵画などを中心に、関連する画像を、著作権フリーのものにかぎって、いくつか挿入しましたので、より興味深く読み進めることができます。

  3. わかりにくい言葉や、登場人物、でき事、作品などについての適切な注を、編集者が割り注の形で入れましたので、本文の理解が深まります。

罪と罰 完全版について

ストラーホフの回想記によれば、この小説の与えた衝撃は莫大なものであった。

「小説『罪と罰』の与えた印象はなみなみならぬものであった。1866年には読書人はただこの作品のみを読み、この作品のみについて語った。多くの人々はこの小説の圧倒的な力や重苦しい印象を訴えた。健全な神経をもっている人もために半病人になるし、神経の弱い人は中途で本を投げ出さなければならないほどであった。……」
(『回想記』)

この小説は、ドストエフスキーによって1865年に執筆され、翌1866年に雑誌『ロシア報知』に1月から12月に渡って連載されました。
『白痴』、『悪霊』、『未成年』、『カラマーゾフの兄弟』と続く後期5大長編小説の最初のものです。後世に与えた影響はロシアのみならず、世界中において甚大なものがあります。
この作品、及び作者ドストエフスキーについては、巻末の訳者の解説を参考にしてください。
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改版履歴

2020-07-07

第2版読者の方のご指摘により、いくつかの誤植を訂正しました。この場を借りてお礼申し上げます。

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